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【脳卒中について】【高脂血症について】【認知症について】


脳卒中とは
脳卒中予防の10ヶ条


 脳卒中とは、脳の血管が詰まり血液が届かなくなったり、脳の血管が破れて出血するなど、脳の血管に障害を起こす病気のことで、「脳血管障害」と呼ばれることもあります。以前は、脳卒中は「国民病」と言われるほど患者が多く、欧米の約2倍の死亡率があり、昭和26年〜55年までの30年間、日本の死亡原因の1位 を占めていました。その後、全国的にも昭和40年代後半から死亡率は減少し、現在では癌、心疾患に次いで第3位 となっています。しかし、患者数は逆に増加傾向にあり、その原因は社会の高齢化による影響です。55歳以上では年齢が10歳あがるほど脳卒中の発症率は2倍高くなることが知られています。そのため現在我が国の脳卒中患者数は約170万人と推定されていますが、高齢者人口の増加に伴い2020年には約300万人に達すると見込まれています。

 死亡率が減少している反面で、患者数は増加していることから、今後、発症予防や発症した後の再発予防やリハビリテーションの推進がますます重要になります。 脳卒中は (1)脳梗塞、(2)脳出血、(3)くも膜下出血、(4)一過性脳虚血発作 の4つに分類されます。

 このうち脳出血は高血圧治療の普及により発症患者数は徐々に減少する傾向にありますが、血栓により脳の血流が途絶える脳梗塞は逆に増加傾向にあります。この40年間で脳卒中の主流は脳内出血から脳梗塞へと変化してきており、その背景は、高齢化に加え生活習慣の欧米化などにより糖尿病や高脂血症の患者が激増していることが挙げられます。

 今回、我々の研究にご参加頂くことが出来るのは、
「(1)脳梗塞」のうち、脳塞栓(心臓で出来た血液のかたまりが、脳の血管につまる場合)を除いた患者様です。

 脳の血管が、動脈硬化によって脆くなっているときに血圧が高くなると動脈が急に破れて出血をおこすもので、多くの場合、突然意識を失って倒れ、深い昏睡とともに半身のマヒが起こります。脳内出血の誘因として疲労、精神不安、寒冷刺激などが多く、また活動中にも起こることが多いです。 
 脳は、脳軟膜、くも膜、脳硬膜という3層の膜に覆われていて、脳頭蓋骨によって守られています。くも膜と脳軟膜の間には細い血管が通 っていますが、くも膜と脳の表面との間にある小さな動脈にこぶ(動脈瘤)があると、血圧があがった時などに破れて出血(脳動脈瘤破裂)し、くも膜下出血になります。通 常は何のまえぶれもなく突然激しい頭痛と嘔吐に襲われ、一時的に意識を失ったり、昏睡状態に陥りますが、四肢のマヒは通 常おこりません。
 動脈硬化などのために動脈が狭くなったり、あるいは動脈や心臓内に出来た血の固まりが脳の動脈に流れ込み、詰まってしまうために起こるもので、その血管によって栄養を受けている部分の脳組織に、血液がいかなくなり破壊されて、脳の軟化を起こします。脳の血管が動脈硬化を起こして細くなり、血流が途絶える場合を脳血栓といい、心臓で出来た血液のかたまりが、脳の血管につまる場合を脳塞栓といいます。脳血栓は、主に高齢者に起こり、知覚障害、運動障害、意識障害などが徐々に進行します。脳塞栓は、突然に半身のマヒや言語の障害によって始まることが多いものです。突然、発症するもの、段階的に増悪するものなど、病型により様々ですが、多くの場合、前駆症状としてめまい、頭痛、舌のもつれ、手足のしびれ、半身マヒや昏睡を起こします。
 動脈硬化のために脳の血液循環が一時的に悪くなり、めまい、失神、発作などをひき起こします。普通 は少し横になっていれば数分間長くても1時間以内に消えてしまいますが、脳梗塞の前駆症状とも考えられており、特に高齢者では十分な注意が必要です。
 高血圧がかなりひどくなると、脳の内部にむくみが起こります。このため、頭痛、嘔吐、手足のけいれんなどが見られ、目が見えなくなることもあります。
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脳卒中協会作成
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「脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬HMG-CoA
還元酵素阻害薬の予防効果に関する研究」
広島大学大学院 脳神経内科学
主任研究者:松本昌泰