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【J-STARS】【付随研究】【予備調査】

研究題目 脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬HMG-CoA還元酵素阻害薬の予防効果 に関する研究
目的 虚血性脳卒中患者において、3-hydroxy-3-methylglutaryl-coenzymeA(HMG-CoA)還元酵素阻害薬の再発予防効果 と安全性を評価し、脳卒中予防における同薬の意義を確立する
対象 心原性脳塞栓症を除く虚血性脳卒中
割付 上記対象患者をWeb経由で以下の2群にランダム化割付
1.プラバスタチン投与群:プラバスタチン10mgを1日1回連日経口投与
2.プラバスタチン非投与群:HMG-CoA還元酵素阻害薬以外の治療を行う
主要エンドポイント 脳卒中再発(TIAを含む)
副次エンドポイント 病型別脳卒中再発、心筋梗塞発症、全血管事故、脳卒中死、全血管死、全死亡、全入院、日常生活自立度、障害度、認知症の有無と程度、認知機能低下度
目標症例数 3000例(プラバスタチン投与群:1500例,非投与群:1500例)
研究協力施設数 123施設(2009.2.28現在)
研究期間 1.症例登録期間:2004年3月1日〜2009年2月28日
2.症例追跡期間:2004年3月1日〜2014年2月28日(平均追跡期間5.5年間)


1. 心原性脳塞栓症以外の虚血性脳卒中と診断され、同意日に発症後1ヶ月以上3年以内であること
2. 同意日に年齢が45歳以上80歳以下であること
3. 高脂血症と診断されていること
4. 同意日前30日以内にHMG-CoA還元酵素阻害薬を服薬していないこと
5. 同意日前30日以内に血清コレステロール値が180mg/dl以上240mg/dl以下であること
6. 外来通院が可能と判断されること
7. 本試験への参加について本人の同意が文書で得られていること



1. 特殊な原因による脳梗塞患者
2. 冠動脈疾患を有し、かつ、HMG-CoA還元酵素阻害薬の投与が必要と考えられる患者
3. 出血性素因、血液凝固異常あるいは出血性疾患(脳出血、クモ膜下出血、活動性消化性潰瘍など)を合併している患者
4. 血小板減少症を有する患者(同意日前3ヶ月以内に血小板数≦10万/mm3)
5. 腎機能障害を合併している患者(同意日前3ヶ月以内に血清クレアチニン≧2.0mg/dl)
6. 試験期間内に手術予定がある患者
7. 治療を要する悪性腫瘍を有する患者
8. 他の臨床試験に参加している患者
9. 担当医師の判断により、当試験への参入が不適切と考えられる患者

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研究題目:
高脂血症治療薬HMG-CoA還元酵素阻害薬の高感度CRP濃度へ及ぼす効果 に関する研究

主要エンドポイント:高感度CRP濃度

副次エンドポイント:脳卒中再発

目標症例数:1200例

対象患者:J-STARSへの参加患者

研究背景:
 虚血性心疾患の再発予防にHMG-CoA還元酵素阻害薬が役立つことはすでに知られており、その機序については、本来の脂質低下作用に加え抗炎症作用が注目されている。一方、高感度CRP(hsCRP)で測定される生体の低レベル炎症反応は、他の危険因子であることが報告されている。実際、HMG-CoA還元酵素阻害薬にはhsCRPレベルを低下させる作用が示唆されているが、虚血性脳血管障害患者におけるhsCRP濃度の推移やそれに及ぼす本薬の影響については明らかではない。




研究題目:
高脂血症治療薬HMG-CoA還元酵素阻害薬の総頸動脈内中膜複合体厚へ及ぼす効果 に関する研究

主要エンドポイント:総頸動脈内中膜複合体厚

副次エンドポイント:プラークスコア、プラーク数、脳卒中再発

目標症例数:800例

対象患者:J-STARSへの参加患者のうち以下の除外基準に該当しない患者
 除外基準・頸部腫瘍や斜頸等で頸動脈エコーの検査の施行が困難な患者
     ・頸動脈内膜剥離術後または頸部への放射線照射後の患者

研究背景:
超音波によって描出される、頸動脈の血管内腔と高エコー輝度を示す血管外膜に挟まれた低エコー領域は、病理所見との対比から内膜と中膜を合わせた部分に相当することが明らかにされ、内中膜複合体と呼ばれる。その厚さである内中膜複合体厚(intima-media complex thickness, IMT)は動脈硬化の指標となることや、心血管事故の危険性を反映することが報告されている。一方、HMG-CoA還元酵素阻害薬の投与によるLDLコレステロール値の低減が、IMTの退縮と関連したという欧米からの報告が散見されるが、本邦からの報告は限られている。


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脳卒中の発症と高脂血症およびスタチンの使用の有無等の関係についての調査
(横断的および縦断的調査)




調査のデザイン:
日本脳卒中協会の脳卒中データバンクに既に登録されたデータにより解析する横断的研究

方法・評価:
既に脳卒中データバンクに登録されているデータ(1999-2002年)を用いて脳卒中と高脂血症の既往、治療の有無等の関係について検討する。さらに、J-STARSの症例選択基準の参考とするため、比較的予後良好な初発のアテローム血栓性梗塞およびラクナ梗塞の年代分布、年代別 の高脂血症の合併率等について検討する。






調査のデザイン:
脳卒中データバンクのデータベースソフトにオプション項目を設定し、
前向きな症例登録により追跡調査を行う縦断的研究。

プライマリーエンドポイント:
脳卒中台帳登録以降の新たな致死性および非致死性血管事象(脳卒中,狭心症,急性心筋梗塞症,大動脈瘤,閉塞性動脈硬化症)の発生の有無

目標症例数:600例

対象:
2003年9月1日より2005年の8月31日までの2年間に脳卒中データバンクに新規に登録する予定の虚血性脳血管障害例および2003年9月1日より前に既に脳卒中データバンクに登録されている虚血性脳血管障害例のうち一定の条件を満たすもの。

研究背景:
虚血性脳血管障害症例に対してスタチンの有効性と安全性を検討する多施設共同ランダム化試験(J-STARS; Japan Statin Treatment Against Recurrent Stroke)の実施が決定されている。しかし,現時点において,虚血性脳血管障害発症時の総コレステロールの値やスタチンの使用の頻度については情報が少なく不明な点も多いのが現状である。


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「脳血管疾患の再発に対する高脂血症治療薬HMG-CoA
還元酵素阻害薬の予防効果に関する研究」
広島大学大学院 脳神経内科学
主任研究者:松本昌泰